最近よかったもの
◆小説:グランダンの怪奇事件簿/シーバリー・クイン(論創社)
◆小説:アンチクリストの誕生/レオ・ペルッツ(筑摩書房)
◆小説:木島日記 もどき開口/大塚英志(角川書店)
◆小説:ザ・ビデオゲーム・ウィズ・ノーネーム/赤野工作(KADOKAWA)
◆小説:完璧じゃない、あたしたち/王谷晶/(ポプラ社)
◆小説:U/皆川博子(文藝春秋)
◆小説:ダ・フォース/ドン・ウィンズロウ(ハーパーコリンズ・ジャパン)
◆小説:お布団とその先生/石川博品(小学館)
◆小説:ネクタリースと灰の花束/井上雑兵(randam_butter)
◆小説:龍のグリオールに絵を描いた男/ルーシャス・シェパード(竹書房)
◆人文:ボディ・スタディーズ/マーゴ・デメッロ(晃洋書房)
◆人文:東京湾諸島/加藤庸二(駒草出版)
◆人文:自死という生き方/須原一秀(双葉社)
◆人文:アメリカ超能力研究の真実/アニー・ジェイコブセン(太田出版)
◆人文:ファッションフード、あります。/畑中三応子(筑摩書房)
◆人文:死者を弔うということ/サラ・マレー(草思社)
◆人文:バルチック艦隊ヲ捕捉セヨ/稲葉千晴(成文社)
◆人文:説教したがる男たち/レベッカ・ソルニット(左右社)
◆人文:災害ユートピア/レベッカ・ソルニット(亜紀書房)
◆人文:すべての女性にはレズ風俗が必要なのかも知れない。/御坊(WAVE出版)
◆コミック:男爵にふさわしい銀河旅行速水螺旋人(新潮社)
◆コミック:二匹目の金魚/panpanya(白泉社)
◆コミック:ゆるキャン/あfろ(芳文社)
◆コミック:凪のお暇/コナリミサト(秋田書店)
◆コミック:売野機子作品集/売野機子(白泉社)
◆コミック:メランコリア/道満晴明(集英社)
◆コミック:てるみな/Kashmir(白泉社)
◆コミック:愛と呪い/ふみふみこ(新潮社)
◆コミック:空電ノイズの姫君/冬目景(幻冬舎)
◆コミック:ララバイ・フォー・ガール/松崎夏末(祥伝社)
◆音楽:bite/LEO今井
◆音楽:Fix neon/LEO今井
◆音楽:VLP/LEO今井
◆音楽:PINNED/A Place To Bury Strangers
◆音楽:つらい思いを抱きしめて/汝、我が民に非ズ
◆音楽:青空/The Birtday
◆音楽:いつかみた国/崎山蒼志
◆音楽:時の肋骨/The Pinballs
◆音楽:10/高岩遼
◆音楽:マリアンヌの革命/キノコホテル
旧ログ
2017.09-12
2018.01-032018.04-062018.07-092018.10-12
 Jan.19.2019
RE2のリリースまで一週間切ったしさすがにもうリーク情報見ない……見ないったら見ないんだから! と、抵抗できたのは半日ほどで、結局いろいろ見てしまっている。堪え性がないんだからもう。アイテムや武器類のメニューアイコンとか相当にアガりましたね(一部の武器を除き続投している!)。
 といって致命的なことをここに書くのも人として不本意なので、まあ、プレイに関して思ったあれこれ。デバッグみたいに細かい動作をチェックしてる海外勢のプレイ動画を見てたんだけど、これがまた微に入り細に入り、とても面白いものだった。ゾンビがドア開ける勢いに吹っ飛ばされウギャーッとなったり、ゾンビが屍体につまずきドテーッと転倒するの眺めたり。そういうのがありつつ、どうでもいい行動の繰り返しでプレイフィーリングの細部をえぐりだすのが良い。特にゾンビの身体の欠損。銃撃によって標的はどんどんボロボロになっていくんだけど、どうやら腕、脚に損壊を重ねることで単に相手の動きを制限できるだけでなく、部屋間の移動も抑制できるらしいのだな。グロテスクさとゲームシステムが同居している、というのは意識していなかった。ステキ。
 グロテスクさに関して言えば、ダメージ表現が思った以上に豊かであるというのがわかったり。休眠状態にあるゾンビの踝から下を散弾で粉砕すると、その骨がむき出しの脚先を床に突いて歩いてくる。至近距離から腹部に散弾を当てると上半身/下半身を断裂できる描写もよかった。これが日本でも導入されてると嬉しいのだけど……難しいだろうか。上半身だけで両腕もないゾンビが、それでもなおにじり寄り噛みつく光景はだいぶ心が揺れ動いた。
 グロテスク版、しっかりした内容であってくれ。。。
同じくバイオの話。にじさんじの本間ひまわりちゃんによる「1週間以内にクリアしたいバイオ」配信が面白い。人当たりのいい関西弁と「天と地ほどの差」と「雲泥の差」が混ざって「ウンとチの差」とか言っちゃうような言語感覚が、結構強い固有性を確立してる。あとアプリによる顔検出が他のライバーさんたちよりうまく言っているのか、Live2Dの動きが激しいのもかわいいのだよな。ええですわほんま……(嘘関西言語)。
掌編一個、短編一個の再構成作業が終わった。それはもうRE2くらいの再構成となっている……はず。あとは準備さえ整えば公開できるかなーと思います。そのときにはよろしくどうぞ。
 Jan.12.2019
バイオハザードRE2のワンショットデモ体験版がリリースされていたので早速プレイした。すでにゲームショーでのデモとかで公開されている序盤ステージ、ラクーン市警の警察署を三十分間の制限時間内のもと探索していく、という内容。D指定基準の体験版らしく残虐描写は抑えめだった。具体的に言うと眼前で死ぬ警官の内臓が出てない、リッカーに引き裂かれた死体の口蓋は断裂してない辺りのダメージ表現が露骨にマイルド。まあここらは製品版を待てってことなんだろうね。
 プレイ感覚としてはかーなり楽しいものだった。レオンを動かした手触りとして、かなりクイックな撃ちあい重視の過去作――4〜6ラインと違う、ちょっと重めな心地が独特。悪態も含めて状況への戸惑いがあって結構好きだな。人物の向いたほうへカメラを転換するクイックターン(普通のTPSぽい)も、いざやってみるとさほど不便ではない。カメラの動きがかなりゆっくりめに設定されてるから、据銃時以外の感度だけ少しあげれば焦らずプレイできそうかな、という印象。そんな手触りで行く闇は、万事が万事、すごい不安感を寄せてくる。闇を歩み、探ることを大事にしているなというのは、最初にウォークスルーがYoutueにあがったときにも感じたけど、いざやってみると既知の部分があってもかなり楽しい。それなりにネタバレの動画を見てても、ゾンビとの交戦はスリリングでイヤな気分が残る。壊れた人間としての膚や眼、挙動を描きだす技術が二十年以上を経て「戦いたかったゾンビ」のそれに追いつき、きっちり成立しているから相当怖い。。。
 交戦して対応できる瞬間、しきれない瞬間がそれぞれちゃんとあるのも怖さにつながっていたな。初期装備であるマチルダ(VP70)自動拳銃は装填数が少なく、反動が大きい(この点は多弾倉化/ストック&スタビライザ装備の改造で相当変わるっぽい)。一体だけなら落ち着いてこれを照準し、一旦動かなくなるまで撃てばいい。ただ弾薬は確保しがたく、ゾンビ自体も硬いから、多くて二人を相手にするので精いっぱい。ゾンビ映画でありがちな、余裕かましてると途端に劣勢に陥る図となりやすかった。この間合いが、ふらふらとやってくる姿に対し、うわヤだな……と思わせるのに役にたってて、ゾンビゲーとしてはかなり素敵なことだなーとか思った。まあこなれてきたら邪魔さが先だつかもだけど。実際、ちょっと慣れた状態では距離と身じろぎの隙間を測ってどけやいどけやい!とすり抜けてもいける。一方でそうしたプレイの問題としてたちはだかるのが、敵との接触時のダメージ軽減/回避手段がレバガチャじゃなくなってるところか。これと入れ替わりの消費武器による対応が、ダメージを受けずに遠ざける手段になってるんだけど、ちょっとキツい。コンバットナイフの耐久度の低さが眼について、緊急回避をすること三回で破損してしまうのはプレイ難度がちょっと高いかも、とか。ここら辺はプレイに慣れていけばまた違うのかな……。ちなみにコンバットナイフ自体は奇襲を重視すれば強武器、との感触が強かった。よそをむいてる標的に背後から近づき、一対一で、正面へ出ないように使いさえば、動作を抑制しながらうまいこと制圧できる。もしかしたらよたよた歩きの隙を縫い、死角から切りつけるように使えばそれなりに応じられるのかもしれない。
 他のシステムとしては、窓に板を打ち付けることの大事さもそれなりに感じさせられた。ゾンビとの交戦距離は崩れやすく、それが狭い空間となると(署内はほぼほぼ狭い)ちょっとしたしくじりだけで組みつかれてしまう。その際に食らうダメージ量が大きめだから、それを避ける動線の確保にはかなり気を払わせられそう。と、そんなことも考えたりしてうろついてたら地図取得音がコントローラを鳴らし、マービンからの通信がコントローラを鳴らし、というので飛び上がったりした。こういう演出好き。こと通信機への受信なんかは、実地だとこういうドッキリがあるんだろうな、という臨場感で本当に腰が浮いた。
 と、いう感じの三十分一本勝負は、尺がかなり絶妙だった。すでに内容を知っていればサクサクと探索し、武器を集め、クリア条件達成の前には最初の注意書きで表示されるように「ゾンビと戯れ」られる。未知の領域が多い人はおっかなびっくり進んで探索を楽しみ、脅威としてのゾンビにアワアワできる。そういう激しさと反対に、静的なところで感じるのは、探索要素――言いかえればお使い要素の適度な省略か。ラジコン操作時代のバイオから、前作の7でもそうだったけど、そう長くないシナリオにおける速度調整とADVとしてのリドルを考慮した探し物での右往左往との要素は、お約束というか伝統というかだった。旧2のレオン編で言えば、警察署での宝石/メダル集めとか。周回プレイでかったるかったのをよく憶えてる。これを探索ゲーとしてなめらかにしてく手際がちらほらしてて好感が持てた。いくら美術館を改装して手も加えたとはいえ、これは……と思う変てこさを、まあこれくらいなら……との範囲まで落としこんでもいるようだし。
 好感といえば、一九九八年考証にしてもそう。インタビューでぎりぎり成立するリアリティラインを保つとの旨を発言してて、それがときどき垣間見える。USB端子付きのラップトップ。キーレスエントリー。カードキーによる銃器管理。そうしたほんのちょっとだけ先にいった技術が、ラクーン市は企業城下町で警察も牛耳られてる状況にあり、金を注がれているのをちらつかせる。そこにハイテクや嘘っ子技術を乗せてくる、テクノスリラーSFとしての風情がとても良い。ともすれば忘れがちだけど、バイオハザードはゲームとしてのジャンルが「サバイバルホラー」であると同時に、フィクションとしてのジャンルは「テクノスリラー」だもの。遺伝子操作やらのハイテク技術。それによって生み出されたいびつな存在。大企業の陰謀。それに立ちむかう個人。エンタメやモダンホラーの分野で使われ、それこそクライトンとか、すごいわかりやすい例もある80s〜90s潮流のジャンル。バイオシリーズは、そのわかりやすい嫡子なんだよね。それのなかでも屈指のやつを、いまの技術で、あるべきかっこいい完全形にする感じ。そういうレトロスペクティブにだいぶ弱いから好感抱きまくりってる。気持ちが過剰になりすぎないよう、静かに残り二週間を待ちたいもんですが……。
散弾の着弾エフェクトによって肉がばっさり削げ落ちる描写が個人的にすんごい好きだから、あれがZ指定版でオミットされいないといいな。頭が破裂したり四肢が断裂する描写もそう。小中高とゴア描写で育ってきたから……。
昔はテクノスリラー趣味を盛りつけたホラーの類似品がちょこちょこ出てたよな……。ゲーム屋でジャケットを見かけたり、最盛期のファミ通で記事を見たりするたびにドキドキしてた。オーバーブラッドとか。パラサイトイヴの1と2とか。R?MJとか。オーバーブラッドに関しては幼心にもバイオの丸パクリやんけ、と思った(敵感染者の描写がね)。
 Jan.07.2019
明けまして。昨年は三一日まで仕事してたこともあり、季節感覚がクラッシュし新年感は別段ない。メディアっ子だった小中学生の頃はテレビまたはラジオをつけっぱなしで、新年の特別番組つまんねぇな、というのが年明け特有の感覚としてあったけど、最近はどちらもご無沙汰なので感慨がない。いや、粋な夜電波最終回は結構年末っぽかったか。年末通り越して終末という感じもちょっとあったけど。
 昨年はそこそこに低空飛行だった。更新は少なく、寄稿もしなかったから、今年はもうちょい高度上げていきたいものですが……。楽しいお報せができたらいいなと思います。現実問題としてどうなるかまだわからんが。
RE2のリリースまで一ヶ月を切った。楽しみすぎて結構な量の、それこそ中盤の下水道にいたるまでネタバレ動画をちょこちょこ見つつ期待感が損なわれてないのはすごいなやっぱり。個人的な懸念事項は回避行動の面倒くささくらい。たぶん難易度下げてプレイするんだろうな、と思いつつ眺めている。
買ったり。
 シュタージの犯罪/桑原草子
 9.11後の現代史/酒井啓子
 秘密戦争の司令官オバマ/菅原出
 蟻塚の中のかぶと虫/ストルガツキー兄弟
 チバユウスケ詩集 ビート/チバユウスケ
 アジアの岸辺/トマス・M・ディッシュ
 ランスの大聖堂/ジョルジュ・バタイユ
 ヨーロッパをさすらう異形の物語 中世の幻想・神話・伝説 上下/サビン・バリング=グールド
 ゴーレム100/アルフレッド・ベスター
 幽霊狩人カーナッキ/W・H・ホジスン
 妖怪の民俗学/宮田登
 ラッキー・ワンダー・ボーイ/D・B・ワイス
 気ィ狂ってんねんぞこっちはオゥコラボケがァわかっとんのかオラァッ、全員殺せ、全員片端にしろ!とサンダーロード気味な叫びをあげつつ年始早々に古本買いまくっていた。主としてブコフ。新春セールで国書のハードカバーを安く買えたのがなにより大きな収穫で、大掃除周辺のタイミングは新卒シーズンと同じく狙い目なれど、今回ほど釣果があがったのはじめてかも。他にもブコフオンラインでちまちまいろいろ買っている。あと蟻塚の中のかぶと虫も勢いで買ってしまった……ちょっとずつ読んでいきたい。ていうかSF偏差値が低い、サイバーパンク以外はそんなきっちり読んでこなかった人なので、ちゃんとしていきたいなーとか。思ったり。
 坂本美雨のThe Other Side of Loveを聴きたくなり、かれこれ二十年ぶりくらいに8センチCDを買ったりもした。小学生の頃、アニメ主題歌のを買って以来。 十代の女の子による、下手ではないけど技巧的でもない、フラットで澄んだ歌唱が好きだったりする。十代の坂本美雨に限らず、坂本真綾のグレープフルーツやDIVE辺りのアルバムとか。あとは平野綾が十二歳の頃にボーカルとして参加した、ドラマ版多重人格探偵サイコのキャラソンアルバム「ロリータの温度」とか。すごい好みな辺りではそんなとこ。最近は低年齢でも声量や歌唱力に富むことが多く、こういう種類の透明感(ロリコン的な色彩を帯びかねない語感だな)が濃い人はさほどいない気がする。これも一種の洗練性か。かといって十代のアイドルによくある「子どもが声を振り絞っている」という発声は昔からあまり得意じゃないんだよな。居た堪れない気持ちがにしかならない。生まれてこの方、モーニング娘以降のアイドルブームが眼前を通過しながら微塵もハマらず、それでいて「アイドル声優」との枠組みにハマる声優さんを好むのにはそういう感覚が関わってそう。なんか微妙なエッジにたっている。
 ちなみに昨今は水瀬いのりが好き。
『フェイクとリアルがここまで平然と反転してしまった今、こんな、ギミックは「批評」として成立しないでしょう。そう考えると、リアルとフェイクの区別がまだちゃんとついていた前世紀の終わりの時代がひどく遠く思えてきます』とは大塚英志の言。昨年末、大塚さんがルーシー・モノストーンの真実関連のファイルを引っ張りだして言ってたのを眼にして複雑な気持ちになった。良し悪し問わず、語ること、騙ることの洗練性で転覆していく空気のなかじゃまあ、そうか、みたいな。反転の物語だったもどき開口が一年くらい前に刊行されたのも、ちょうど、と言えるタイミングだったのかもだな……と、なんの含蓄もないことを考えたのを、ロリータの温度がどうこうってのから連鎖して思い出したから書いとく。あの人わりとすぐログ消しちゃうし、わたしも書いておかないとなんともいえん気持ちになったのを忘れちゃうし。
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