あとがき |
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残念ながら、この子らは善い先行きを願ってはもらえないだろうな。 と、よく思う。 創作、ことひと目に触れがたい一次創作、そういうのからはさらに無縁な一・五次創作なる半端な枠組みでは、自然なことだろう。こうして書いた子らは往々にして、読んでくれる人の多くにとってすれば原典と比し、到底、興味をそそらないことであろう。そうした印象を上回る力をきちんと注ぎきれているともかぎらない。人物に善き結末があるように――真夜中ハ純血のようなオープンエンドの場合に―― では、という話。 劇中に登場した子らを 設定の多くはBloodborne、そしてクトゥルフ神話に準拠、改竄し、ついでにDarksoulの影響下にもあるが、ポポロクロイス物語に久しぶりに触れたこともあって、原作よりはるかにのんびりして甘ったるい。この過度ともいえる甘さに、賢明なる なので、描かれる世界そのもの、グスターフィアの扱いに関しては甘ったるすぎるほどに甘ったるい。 安らかであるほど、そこに「不在」が悲しく思える――なんとなく、救いたさとともに、そんな「感じ」を書きたくて、斯様な状況設定となった。 スタイルとしてはクラーカシュトンことクラーク・アシュトン・スミス、フリッツ・ライバーの二大御大(何だこの変な日本語)のそれを、部分的に借用した。不徳が祟って、二人の大物の足許にもおよぶことは叶わず、小説としてはいささかと言いきれないほどふつつかな部分が多いけれど、楽しんでいただけていたら幸いです。なにより、この子らに穏やかな日々があれと思っていただけたら、それはもう望外の幸せ。それによってこの子らをめぐる戦いは、自分のなか以外でも終りを迎えたことになる。 また、今回もメグリム・ハルヨさんにお手伝いいただいた。可愛らしくしてしかたない再会を描いていただけて、作者としては嬉しいことこのうえないです。本当にありがとう。 では、そんなこんなで。 読んでくれてありがとう。またの機会があれば、是非、お目にかかれますよう。 |